双極性障害の私がリワークで学んだ健康のこと

双極性障害と診断された私がリワーク(治療)で学んだ、「双極性障害」から「双極性」に近づく方法のメモ。

リワークプログラムの目的①(セルフコントロール)

目次

 再休職しないために必要なことは?

双極性障害躁鬱病)などの精神疾患は再発率の高い疾病と言われています。

ただ単に数ヶ月間休職して体調が戻ったところで復職や求職をしても、根本的な対策が取られていなければ同じことの繰り返しで再休職をしてしまうかもしれませんし、何より、自分自身が「再休職の不安」と闘うことになるかもしれません。

また、双極性障害の強い鬱状態躁状態を何度も繰り返すことで鬱状態から躁状態躁状態から鬱状態に移るサイクル(期間)が短くなっていく傾向があります。

このサイクルが短くなった状態は「急速交代化」と言います。

こうなると気分が不安定な状態が続くことになるため、さらに復職や求職を妨げてしまう原因のひとつになる可能性があります。

つまり、双極性障害で安定した復職や休職を目指すということは、「再求職しないための根本的な対策を得ること」「強い躁状態鬱状態の時間を減らし、安定した状態を保つこと」の二つが必要になりそうだ、ということになります。

 

 

 セルフコントロールを学ぶ

 双極性障害躁鬱病)は鬱状態(辛くて動けない状態)と躁状態(調子が良い、または良すぎる状態)を振り子のように行き来する疾病です。

躁状態の時は疲労やストレス、睡眠不足、栄養不足などを感じにくくなります。(自分は絶好調だ、問題ない、と思う方もいるでしょう。私はそうでした。)

しかしその時の疲労の蓄積やストレスの蓄積、睡眠の不足などを認識したとき、反動が一気にやってきます。

基本的に躁状態が強くなれば、その後にやってくる鬱状態が強いものになる可能性が高いということです。

なお、鬱状態の時は心身ともにつらい状況になるため、基本的に行動しにくく自動的に休むことが出来ます。

生きるために自動的に体を休める機能が働いている、とも言えるかもしれません。(精神的には非常につらいものがありますが・・・)

もうお気づきかもしれませんが、躁状態の強さをコントロールすることができれば、鬱状態をコントロールできる可能性が高まるということになり、私が通っていたクリニックでは躁状態の時、または躁状態が疑われる時にいかに自分をコントロールする必要があるかを教えられました。

躁状態の時に行動を抑えることで、より激しい躁状態になることを防ぎ、躁状態の反動から鬱状態になったとしても、ゆるやかな気分変動から出来るだけ軽い鬱状態で済ませることを目標の1つとします。

なお、私が通っていたクリニックでは一般的には寛解状態と言われている状態、自覚症状がなく気分変動を感じられない状態を「躁、軽躁状態を疑う、あるいは躁、軽躁とみなす」と言う風に扱っていました。そのぐらい注意する必要がある、という意味かと思います。

また、鬱状態の時にも正しいセルフコントロールを行い、鬱状態からの回復を早めるよう努めます。

セルフコントロールには生活習慣の改善(食事、睡眠、運動、概日リズムの調整など)を通じて体質的に気分を安定させることと、行動量の可視化(スケジューリング)、認知行動療法(CBT)やストレスマネジメント(SMP)などがあります。

おそらく、多くのリワーク施設ではこのようなセルフコントロールを学ぶことになると思います。

しかし、私の通っていたクリニックではセルフコントロールを学ぶだけでは不十分だ、と教えられました。

なぜでしょうか。

少々長くなってしまったので、この続きはまた次回にさせていただきます。